Exhibition

THE TETORAPOTZ, るさんちまん|Vinyl
2022.9.17 - 11.01

Photo : Kei Okano. Courtesy of Potziland Records.


ressentiment: ikiyon 19, 2021, © ressentiment courtesy of the artist and Potziland Records.

現在Potziland Recordsより発売中の「THE TETORAPOTZ」と「るさんちまん」による二枚のLPレコードを紹介します。それぞれのヴィジュアルアートワーク面に焦点をあて、レコードやジャケット、リーフレットなど、その実物の展示をします。通常の店頭やウェブサイトとは違った角度からその魅力をお楽しみください。

THE TETORAPOTZ
美術家によって2016年に結成されたロックバンド。これまで鹿児島県甑島(2017)、Red Brick Art Museum(2018、北京)、原美術館(2019)、東京都庭園美術館(2020)、ハワイ州立美術館(2022)などで発表。近年は仮面制作ワークショップとライブコンサートを組み合わせるなど、独自の活動を展開。作詞作曲、MV、レコードから舞台装置の設計まで、絵画、彫刻、映像やインスタレーションなどの各分野で活動するメンバー自身で制作している。アルバム制作時の「THE TETORAPOTZ」メンバーは、大久保具視(G., Vo.)、平嶺林太郎(B., Vo.)(以上2名、Mrs. Yuki)、加藤泉(Dr.)、南隆雄(Conch, Synth.)、パラモデル・ハヤシヤスヒコ(G., Vo./2021年脱退)。

るさんちまん
2000年に活動を開始したアートユニット。同年に彼らが訪れた四国お遍路にて出会った巡礼者から聞いた意味が判然としない言葉「生きション」をキーワードに、映像や音響を中心としたインスタレーションやパフォーマンスを展開する他、グラフィックデザインも全て自身で手がける。これまでにアルスエレクトロニカ(2004、リンツ)、横浜トリエンナーレ(2005)、ナムジュンパイクアワード(2006、ケルン)などに参加した他、山口情報芸術センター(2003)、森美術館(2004年)、ICC(2004年)、FACT(2005、リバプール)などで作品を発表している。

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“THE TETORAPOTZ”
国内外で活躍している美術家による仮面バンド「THE TETORAPOTZ」、強力な制作陣、豪華なゲストを迎えて制作した初のフルアルバム、ついにリリース。本作のサウンドプロデュースを、加藤と「HAKAIDERS」でも活動する Atsuo(boris)氏に依頼し、中村宗一郎氏のPeace Musicで、おふたりによる録音&ミックスを敢行。レコードにすることに徹底的にこだわり、中村氏によるマスタリングで、国内プレスでアナログ化しました。そして、以下の特別なゲストの方々と一緒にアルバムを作り上げたことが本作の大きな特徴となります。
・Wata(Boris):Guitar & Echo
・suGar Yoshinaga(Buffalo Daughter, METALCHICKS, Halo Orbit):Guitar
・西野 達(芸術家):Vocal
・川島 秀明(画家):Vocal
・小林 正人(画家):Vocal
・垣谷 智樹(アーティスト・反重力ジョニー):Vocal, Guitar
・伊藤 存(美術作家・反重力ジョニー):Guitar
・SNATCH(踊り子):Vocal
・MU-TA(東京都庭園美術館副館長):YAMAHA DTX Drum Trigger Module Version2.0, AMDEK PCK-100 Percussion Synthesizer
・橋本 梓(国立国際美術館主任研究員):Vocal
・長瀬 夕子(小山登美夫ギャラリー ディレクター):Vocal
・椛(子供):Vocal
*敬称略

全体のアートワークは、加藤が担当。カバージャケットは「THE TETORAPOTZ」の楽曲群に登場するモチーフを取り入れて、一気に描いたものです。また、インナーの見開きでは、近年のプラモデルの作品のシリーズにも通じる、加藤による作品とフィギュア、プラモデルなどを組み合わせた迫力ある世界を作り上げています。ジャケットやリーフレットは、加藤の作品集の装丁なども手掛ける重実生哉氏にお願いし、国内のメーカーで丁寧に製作しました。リーフレットには、歌詞の他、これまでの活動歴、本作にゲストとしても参加していただいた橋本梓氏による読み応えのあるライナーノーツ、佐藤祐介氏撮影の臨場感溢れるライブパフォーマンスやワークショップ時の写真などを収録し、音楽とともにじっくり「THE TETORAPOTZ」の世界を楽しんでいただける作りにしています。この数年の活動の軌跡を詰め込んだ「THE TETORAPOTZ」渾身のファーストアルバム、ぜひお手元に。

“るさんちまん:第19回「る会~生きション~」”
アーティストユニット、るさんちまんによるLPレコード。前回の発表から15年ぶりの作品で、これまでの映像やインスタレーション、ライブパフォーマンスなどで使用したサウンドを再構成したトラックが収録されている。彼らが出会った四国お遍路巡礼者による語り、観光地や街頭スピーカーから流れる自動案内やプラネタリウム解説をコラージュした音声、フランス人による流暢な日本語での人生観についての講義、童謡の歌詞をもとに機械翻訳によって生み出されたテキストの朗読などといった様々な声に、民族音楽を模した楽曲、三味線やクラリネットによる演奏、打ち込みのシンセサイザーによる音楽、法螺貝の響き、フィールドレコーディング素材などが組み合わされている。また、付属のリーフレットには、高橋瑞木氏(CHAT【チャット/Centre for Heritage, Arts and Textile】エグゼクティブディレクター兼チーフキュレーター)による日英バイリンガルによるテキストを収録、その裏面には曼荼羅を思わす絵図によって、彼らが四国お遍路で見聞した風景を表した線描画が収められている。加えて期間限定の特典として、初期ビデオ作品2点を視聴できるウェブサイトへのリンクが示された紙片が同梱されている。
https://ikisyon.bandcamp.com/
OPEN 11:30-21:00 (L.O 20:00)
[水曜定休]
東京都世田谷区池尻2-7-12 B1F
Tel 03-6413-8055